点滴台を押しながら現れた女性 喫煙室にやってきた中年女性の点滴台には「絶飲食」の張り紙がぶら下がっていました。如何されたのですか?と聞くと「胆嚢結石です」と大儀そうにゆっくりと話されます。今はかなりの肥満体ですが娘時代はけっこう美人だったろうと思われます。「痛いのでしょうね?」と聞くと「5〜6分でおさまるのでこんな格好で我慢するのですよ」と痛みに耐えるポーズを見せてくれました。一週間近く固形物を食べていなくて、今日の診断ではまだ4日ほど駄目みたいですと寂しそうです。部屋で皆が食事をしている時はここにきて煙草をすうのです。結石以外にも両膝に水が溜まるのと、腰痛が出ていて、膵臓も少し悪いとのこと。 ソフトボールとバトン・トワリングをやっていた 沖縄県の男性が長寿4位から26位に転落 女性については沖縄県が全国トップの座を守っていると言うことでその気候風土・食文化がプラスに働いていることは確かです。介護の苦労話を聞いて、統計上の長寿は自立した日常生活のできるものか、誰かの介護があって生き長らえているものかが気になり始めました。面倒見の良い子供を犠牲にした長寿を数字に入れない場合、全国の順位がどう変わるか興味のあるところです。 冒頭タイトルの「老いて倒れたら三日で死ぬべしは」現在寝たきりの老人の事を言っている訳ではありません。これから老人と言われる年代を向かえつつある者は少なくとも家族に迷惑をかけずに、自立した快適な日常生活ができるだけの健康を自分で獲得すべきだと思うのです。そして最後は三日寝込んでこの世からおさらばしたら、子供孝行な親と自慢できます。 誰もがお金をかけずに健康でなくては全国に数人しかいない歯科医に高い金を払って安全な歯に入れ替えてもらうとか、高価な○○セラミックを買って結界を張るとか、特別な製法で作られる高価な食品を取り寄せるとか、高額な費用を払って特別な健康トレーニングに参加するとか・・・金と暇の有る人にしかチャンスが与えられない健康では駄目だと気付きました。 お金をかけず誰でもが普通に生きているだけで、死の直前まで通常の日常生活が送れる方法が必ずあるはずです。たかだか50年前の日本ではそれが当たり前だったのです。「おばあちゃんが便所で倒れた」と騒いで、その2〜3日の内に葬式があったと言う記憶が残っています。幼稚園に行く前だったので3歳ぐらいだったのかもしれません。その直前まで針仕事をしていた祖母の姿も鮮明に覚えています。 まず吐き出すことが必要るん・るの呼吸をヒントにその答えを考えてみると、日本人が戦後溜め込んできたものを一度全部吐き出すことが必要なのかもしれません。医療、衣、食、住、健康、栄養、土地、農業、環境、報道、スポーツ、経営、福祉、政治、教育、経済、死生観、宗教、幸せ・・・・について私達がこの50数年に溜め込んできた常識、思い込みを一度とことん吐き尽くして、次に自然に入ってくるものは何か? 必要最小限のものが正解として残るような予感がします。 |