吉本隆明が面白い

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よしもとばななの父上です
持つ事がファッションの時代
  新左翼運動に付和雷同的に参加していた世代にとって、吉本隆明と埴谷 雄高は持っているだけでかっこ良い著述家でした 。ところが買って実際に最後まで読んだ人がどれほどの割合でいたのかは不明です。当方は半分も読めませんでした。文字だけを目が追っているのですが次第に眠くなってポトリと落とすのが常でした。

40年経ったら一晩で読める本に
 新聞の新刊の宣伝の中に「明るさは滅びの姿」と言う文字を見つけて「ん!」と目が吸い寄せられました 。ところが吉本隆明と分かって一瞬躊躇しました。また積読になるかもしれないと覚悟してページを開くと、何ともストレートで過激な発言が中学生でも読めるような文章で綴られていました。

見出し通り、毒にも薬にもなります。
 高い本でもないので、自分で読まれたら良いと思いますので内容は詳しく書きませんが、当方が日頃感じていた事と全くズレがありません。当方にとって一番参考になったのは「どんなものにも毒がある」と言う指摘です。「きれいな事ばかり言う人が増えている」と言う見出しには思わずニヤリと笑ってしまいました。
吉本隆明「真贋」講談社インターナショナル¥1680

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