小鳥と少年

小鳥は一瞬、
ハネを散らして
うなじをたれた
静かにポトリと地に落ちた
そおっとそおっと
まったく静かに・・・・・・
風はなかった
息もなかった
誰もさけびはしなかった
小鳥を撃った少年のことは
もう僕も忘れてしまった

昭和三十九年九月作品

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